30.新しい恋

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30.新しい恋

「みんな~、今度の休みどっかいこうぜ」 「おっ、中谷が提案するなんて珍しいじゃないか」 「うるせぇー!長倉はどうせ暇なんだかいいだろ?」 「河意たちもどうだ?」 河意がいなくなったこと──。 私たちが都市伝説を調べていたこと──。 それらはすべて、中谷くんや長倉くんは何故か覚えていません。 覚えているのは私と河意。 「あいつらも誘うか?」 「あいつらってしおりちゃん達のこと?」 歩夢としおりとは仲良くなりました。 休日に会うこともあります。 「じゃあ河意、連絡しといてくれ」 「了解」 この物語は河意と私、そして歩夢としおりの4人だけが覚えています。 不思議なことに山本さんも覚えてはいませんでした。 自衛隊の人が行方不明になったことについてはまだ行方不明のままです。 河意に聞いても「会ったことない」と言います。 幻想なる世界がどうなったのかは誰もわかりません。 もしかしたら、また新たな想像の世界ができているのかもしれません。
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