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美味しい創作懐石を食べた後、仲居さんの言う通りに大浴場に行くことにした。前に泊まった時に比べて綺麗にこそなっているがあの当時のままの大浴場がここにあった。本来ならひとクラス全員が入れる風呂を二人で使っているのだから贅沢すぎるというものだった。
俺はとある事を思い出していた。その事に気がついたはとこが問いかけた。
「どうしたの? ぼーっとしちゃって」
「いやな、ここで初めてクラスメイトのあそこを見た時の事を思い出してな」
修学旅行以外でもクラスメイト全員で泊まりなどのイベントがあり皆の裸を見ることはあるのだが、修学旅行だと第二次性徴期に足を突っ込むような歳であるためにあそこの大きさにも差が出てくるというものだった。いわゆるあそこの格差社会がはっきりしてくるころである。大半が無毛でツルツルだが一部とんでもないのがいるから困る。俺はと言うと毛がうっすらと生えてきて目立っていたので必死になって隠したものだった。
「別に気にする事ないじゃん」
いるんだよね、羞恥心無い奴。こいつその類かよ。
はとこはザバっと立ち上がり俺にあそこを見せつけてきた。顔にくっつきそうになるからやめんか。ちなみに無毛でツルツルであった。
「まだ毛生えてないし剥けてないし小さいけど本当にお兄ちゃんみたいに毛もじゃででっかくなるの?」
こいつには父親がいないからこうやって相談する相手もいないのか。まさか母親に話す訳も無いしな。こんな話をする所、今の小学校の性教育もうちらが受けてた役に立たないものと変わりが無い事が予想できた。クラスに一人はいたエロい奴すらいないのか。彼一人いるだけでクラスの男子の性教育はバッチリになるんだけどな。
「後二年も経てば不気味なぐらいに成長するから今は気にしなくていいぞ」
「ふーん」
男同士でなければ出来ない話だった。こういった事はインターネットで把握出来るはずなのにそれが無いのが不自然に感じた。フィルタリング機能がしっかりしているのだろうか。
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