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「わかりました。あの。。高嶺さん。 ありがとうございます。」 楓は素直に礼を言い ペコリと頭を下げる。 腰に手を回し 口を近づけようとすると ゴホン。と咳払いが聞こえた。 「お取り込み中 申し訳無いが スープが冷めますよ。」 柴田さんは ニヤッと笑い 店の中へ消えていく。 楓は真っ赤になりながら 俺から身体を グッと引き離した。 仕方がない。 携帯を取り出し 検索しながら 店内へと戻る楓に声をかける。 「楓。飯を食ったらドライブして どこかに泊まりましょう。ヒルトンとプリンス。。」 「ヒルトンに行った事が無いのでヒルトンで。」 ん。 即答する楓に目を向けると 恥ずかしそうに頬を染めながら くすっと微笑む。 朝日を浴びて その大きな瞳は 光を取り戻し キラキラと輝いていた。
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