楓 Cooking

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楓は腕を組み 考え込んでいた。 高嶺さんは毎年年末はとても忙しい。 まだ11月だけれど 事件に時間を割かれたせいもあるのか 連日帰りは深夜で 顔を見れない日々が続いていた。 やっぱり体調が気にかかる。 高嶺さんは すぐご飯を食べなくなる。 忙しいから。。と煙草とコーヒーだけ。 朝も昼も。時には夜も。 一度 龍さんにそれとなく 「高嶺さん。今日ご飯食べましたか。」 と聞いた事があり ああ。心配してるんだ。と それからLINEで 何を食べたか分かる範囲で 教えてくれるようになった。 まず 朝は食べない。コーヒーだけ。 お昼も会議や会合が多く その場で食事が出ても 高嶺さんは色々とやる事があるみたいで ほとんど食べる暇がないらしい。 夜も同じ。口にするのは合間のチョコレート。 それと龍さんや佐々木さんが買ってくる サンドウィッチなど 食べながら仕事が 出来るものばかりだ。 【すいません。俺がもうちょっと気の利いたものを 高嶺兄貴に用意出来れば。。】 龍さんが悪い訳じゃない。 【龍さんのせいじゃありません。ただ たまにでいいので。 デリバリーお願いしていいですか。】 【勿論です!いつでも言って下さい!取りに行きます!】 事件の裏付け捜査はやっとひと段落つきそうで 俺も連日帰りが遅かったけれど これからは 新たに事件が起きなければ 通常勤務時間に戻る。 休みを取っていないのを 上からもガミガミ言われていて 事件が発生しなければ お正月は 長めに休ませて貰おうと思っていた。
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