そういう因果で生きていく

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私は私がまだいいヤツを書く能力を失っていないという証明のために書いた。 ご都合主義だし女の(つうかたぶん私個人の)夢と理想がぎゅっと詰まった都合のいい男が十年女を待ち続ける話だ。 こいつめちゃくちゃいいヤツだなあって思いながら書いた。 こんなに愛されたら幸せだアな? でも若干ストーカー気味かな。まあ小説としてなら全然アリだよむしろかわいいよ、こんなヤツ好きよ。全然クソじゃないからね! そしてこんなヤツ絶対に現実にいないなって思った。 私が書く短編にはたびたび、やたら一途な待ち続ける男が登場する。女の方は女王様だったり頭おかしかったりその両方だったりするけれど、それでもめっちゃ待ってくれる男。あ、男だけじゃないな。女で待ち続けてるのもたまに書いてるな。女が女を待ってるんだけどな。 この、待ち続ける男のモチーフが私の精神的な何かをあらわしていそうで本当に怖い。 私がそんな風に追いかけて欲しいのか、私がそんな風に待ち続けたいのか、どっちにしろ何らかの欲望のシンボルなんだろうなとよく思う。 実際の私といえば、そんなに長い間何かを待ったためしもないんだけど。     
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