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「それは…………」
「それは?」
「……それは、天使に奢ったんだよ」
「…………」
「…………」
「誤魔化すとしても、それはどうかと思うよ?」
「誤魔化してなんかねえし……ホントのことだし」
「うーん……奢ったと思うんだけどなあ……」
「どうされますか?」
カウンターの向こうでお姉さんがにこにこと笑顔を振りまいている。
「……スマイルは0円」
そう呟いて視線を下げた。
と同時に何故か千紘もその視線を下げていて、思わず顔を見合わせた。
彼は不思議そうに瞬きを繰り返す。
その様子に、大悟はふっと頬を緩めた。
「あの……お客様?」
「すいません。セット追加で、飲み物はウーロン茶を」
【完】
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