【4】

14/14
前へ
/43ページ
次へ
「それは…………」 「それは?」 「……それは、天使に奢ったんだよ」 「…………」 「…………」 「誤魔化すとしても、それはどうかと思うよ?」 「誤魔化してなんかねえし……ホントのことだし」 「うーん……奢ったと思うんだけどなあ……」 「どうされますか?」 カウンターの向こうでお姉さんがにこにこと笑顔を振りまいている。 「……スマイルは0円」 そう呟いて視線を下げた。 と同時に何故か千紘もその視線を下げていて、思わず顔を見合わせた。 彼は不思議そうに瞬きを繰り返す。 その様子に、大悟はふっと頬を緩めた。 「あの……お客様?」 「すいません。セット追加で、飲み物はウーロン茶を」 【完】
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加