3ネトゲで寝落ちしたらいきなり戦国

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小柄な侍は、カケルの返答に小首を傾げて、一呼吸おいて、 「あやしい奴だ! それ、引っ捕らえよ!! 」 供連れへ目配せした。 すると小柄な侍の3人の供連れ侍が、一斉にカケルへ打ちかかった。 カケルは、慌てて立ち上がる。 立ち上がったカケルはおよそ五尺(190cm)はある大男、三尺六寸(140cm足らず)の親子ほど高さのちがう小柄な侍をはるかに見下ろした。 「おお、なんと大柄(おおがら)な男じゃ、ほれ、なにをグズグズしておる一気に組伏せよ!」 小柄な侍の号令で、供連れ侍が再び打ちかかり、左右からカケルの腕に組み付いた。 カケルは振り払おうと、体躯たいくを揺さぶった。 すると供連れ侍たちは簡単に降り飛ばされた。 「なんと言う剛力じゃ、このような者が徳川にはおるのか、ええい! 槍をつかえ!! 」 小柄な侍は、目を丸くしてつぶやいたかと思うと、その理知の判断力で、すぐさま号令をかけ直した。 供連れ侍は2mほどの手槍をつかんでカケルへ打ちかかった。 シュッと槍の穂先がカケルの腕をかすめた。 スッと切り傷になり赤い血が流れた。
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