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横断歩道ジャンプ
横断歩道の白いところだけを踏まなければ、底無し沼に落ちてしまう遊びをタケシとマナブはやっていた。
「俺、二つ飛ばしー」タケシは笑いながら言った。
「じゃあ俺は三つ飛ばしー」マナブがそう言いながら大きくジャンプした。その瞬間背中から羽が生え、羽ばたきながら三つ先の白いところへ飛んで行った。
「あれ? お前、羽生えてるぞ?」タケシは言った。
「知らなかった? 俺、天使なんだ」
マナブは目をキラキラさせながら笑った。
「実は俺もなんだ」
タケシは隠していた背中の羽を見せた。
「じゃあ一緒に飛ぼう」
マナブが手を差し伸べてきた。タケシは飛び立って、その手を握り、二人は空へ向かった。
その瞬間、世界が反転した。頭の上にさっきまで立っていた横断歩道が浮かんでいて、黒い底無し沼が垂れてきて、羽に絡み付いた。
タケシとマナブは真っ逆さまに空に吸い込まれていき
星になった。
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