記憶。

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
「事故だよ。部活の帰りのバスで事故にあったんだ。。」 女性はまた泣き出した、(この人はとても泣き虫なんだな)、と思った。 「事故?」 「そうだよ。部活のバスが山で遭難したんだ。崖が崩れたらしい。幸が発見されたのは遭難して2週間後だったらしい、遭難したところから少し行った道で倒れていたらしい。」 「…遭、難?ほかの人たちは?」 「全員死んでいたよ。」 (僕だけが、助かったのか。でもなんで道に?いや今はそんなこといいか。) お医者さんが言った。 「ショックが大きすぎたんでしょう。」 女性はまだ泣いている。僕のベットの横には千羽鶴が吊るされていた。 (誰からなんだろう?僕には友達がいたのかな?彼女とか親友とかいたのかな?)僕は何もわからない。そんなことばかり入院中考えていた。2週間ほどして退院した。家に帰ると、小さい男の子がいた。(誰だろう?) 「お兄ちゃん!!」 「お兄、ちゃん?」男性が男の子に言った。 「お兄ちゃんは、記憶がないんだ。」 男の子は部屋にこもってしまった。それから、3日ほど出てこなかった。僕は3日かんぼーっとしていた。すると、女性と男性、お父さんとお母さんが、僕に話があると言った。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!