ルームメイト

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ルームメイト

「幸、北海道の中学校に転校しない?私たちは仕事とかあるし行けないんだけど、そこは寮があるらしいし、行ってみない?」 「どうして、ですか?」僕は敬語をやめられない。僕が敬語を使いといつもお母さんは苦笑いする。 「あっちの中学校、だったら色々やり直せると思うの、全部1からだしね」 「そ、そうですか、」 「どうする?行ってみない?」 「はい。」僕はなんの文句も言わないだって、何もわからないからどうせここからでも1からだけど、きっとあっちの方がいいだ、きっと… 一週間ほど準備して。明日はとうとう北海道に行く日、夜お母さんとお父さんがはなしているのが聞こえた。 「ふぅ、良かった行くって言ってくれて。私の気持ちも晴れるわ。」 「おいおい、そこまで言わなくても、」 「だってあの子記憶が無いのよ?いつも敬語なんか使って。」 「まあな」僕は静かに部屋へ戻った。涙が流れていた。 (そうか、僕は捨てられたんだ、あの二人はもう僕が必要ないのかだから、だから僕を遠ざけようとしたんだ。) 次の日北海道への飛行がもうすぐ出るところでお父さんとお母さんが言った 「なんかあったらいいなさいね、」 「いつでも帰ってきていいんだよ」 「はい。」 きっと全部嘘の言葉だろう。けど僕は昨日のことは言わなかった。言うつもりもなかった。僕は心の中でこう思った。 (思い出を忘れてごめんなさい。僕がいなくなってせいせいしますか?良かったです。) 飛行機に乗って僕は本を読んでいた。「君との思い出。」という本だ、その中の主人公も記憶喪失らしい。とても、泣きそうになったがあっという間に着いてしまった。 僕は中学校の寮へ向かった。部屋は2人で1つらしい。僕のルームメイトは、とてもやんちゃそうなやつだった、頭も金髪で、まあ真っ白の僕が言えないけど、そう僕は生まれつき白かったらしい。きっと厄介者で生きてきたんだろうなと思った、1時間ほどして、ルームメイトが戻ってきた。 「おう!お前が新しいルームメイトか!俺の名前は上野 純(かみの じゅん)!!よろしくな!お前の髪型かっけぇなぁ、でも白に染めるって珍しい!」 「これは、地毛らしいです。」 「らしい?他人事だな!!」 「僕、記憶がないので。」 「そうなのか!!じゃあこれからいっぱい思い出作ろうな!おと敬語じゃなくていいからな?」 「う、うん。」
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