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状況の確認を終えてところで、再び実験を再開する。
まずは、MP切れの原因となったポルターガイストから始めてみよう。MP切れとなったということは、当たり前だが、MPを消費したということ。その消費率を知りたい。
俺は、ポルターガイストと念じる。
先程、同様、家鳴りが起きる。
すぐさま、ステータスを確認すると3秒に1程度の割合でSPが消費されている。
成る程。レベルの増加を考えて、さっきはこれ以上の割合での消費だったはずだから、そら、MP切れにもなるわけだ。
試しに、先程やったのと同様に玉座を浮かせて、回してみたが、消費率に変化はなかった。
MPが勿体無いので、ポルターガイストのスキルを停止させる。停止させる際は、停止と念じれば可能だった。
次は、新たなスキルである鑑定を試してみよう。
実はこれが結構楽しみだったりする。鑑定のスキルといえば、様々なアニメ、漫画、ライトノベル等で、お馴染みのスキルであり、一部では所謂、チートスキルとも言われている。
果たして、どんな便利な効果があるのだろうか?とても楽しみだ…と、いかんいかん。さっき、慎重にしようと決めたばかりではないか!
出来る男は常に冷静。俺は気を引き締め直し、壁に向かって鑑定と念じる。
《壁》
…うん…知ってる…
いや!もっと他ないのか!何々城の壁とか!
諦めないぞ!お前はもっとできるはずだ!
俺は次は玉座に向かって鑑定と念じる。
《血塗られた玉座》
…あぁ…それは知りたくなかったな…うん…
俺は改めて自分がいる場所に絶望しつつ、鑑定のスキルに、そっとポンコツのレッテルを貼った。
…よし!気を取り直して次に行こう!次!
次に試すのは、透過のスキルだ。
このスキルは初めからあったスキルなのだが、MPの一件で結局、試さず仕舞いだったのだ。
おそらく、透過という言葉からしてそれこそ、幽霊のように物をすり抜けるスキルなのだろう。俺は実験のために、この部屋の玉座の反対側にある大きな扉の前へと移動する。
説明が遅れたが、この部屋は、縦に長細い長方形のような作りになっていて、最奥に血塗られた(泣)玉座がある。左右には窓が三つずつ、合計六つあり、天井には蜘蛛の巣で真っ白なシャンデリア…の残骸?がある。玉座の反対側には大きくて重厚…ただし傷だらけで所々、何故か赤い、扉がある。
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