第2章 転…死!

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さて、透過の実験はこれにて終了だ。部屋に戻って…よくよく考えてみると部屋から出るのは初めてだったな。 改めて、俺は周りを観察する。扉を出た先は大きな広間になっていて、奥に長い廊下が続いている。 広間の真ん中には、どデカいシャンデリアの残骸が落下していて、その下には何やら動物の骨(と信じたい)のようなものが転がっている。 例のごとく、壁、天井や床は傷だらけで、所々赤い。因みに、扉の左右のは口を開けた悪魔?の像と口を閉じた悪魔?の像がある…所謂、阿吽というやつだろうか? 少し奥に進んで、廊下を観察してみる。 廊下はまっすぐで、左右にいくつか蜘蛛の巣の掛かった燭台のようなものがついていた。幅と高さは、トラック1台分ぐらい?…そう考えると、かなりこの城は大きいな。 もう少し、奥にも進んでみよう。 廊下を進むとやがて十字路になっていて、左右の廊下には、それぞれ左右対称に部屋が六つほどあった。それぞれの通路の最奥には崩れた西洋鎧が置かれている。 十字路を奥に進むと、折り返し階段があった。今回は降りるのはやめていこうと思う。これ以上は、もっと準備を整えてからするべきだ。 そう思い俺は来た道を戻ろうとするが、ふと、折り返し階段のUターン地点に飾ってある絵画が視界に入る。 『ザァザァ…ザァ…』 すると突然、聞き覚えのあるノイズ音が頭の中に響く。 こ、これは!謎の声!どうして急に…まさか、この絵画に反応しているのか! 俺はすぐさま、Uターン地点まで降り、改めて絵画を見る。 誰かの肖像画のようだが…蜘蛛の巣が邪魔だな。 俺はポルターガイストを発動し、蜘蛛の巣を散らす。 絵画は椅子にドレスを着て椅子に座る女性の肖像画だった。損傷が激しく、詳しい顔まではわからないが、髪は真っ白で、腰あたりまである。目は赤と青のオッドアイ?…うーん、判別しづらいな。 『ザァザァ…ザァ…ザァザァわ…ザァザァ…ザァー…たザァザァー…ザァ…ザァーー~ーーザァザァザァザァーしザァーー~ーーーザァー!』 やっぱり、この絵画に反応しているのだ! だが、クッソ!ノイズが酷すぎて何も聞こえない。 前回よりひどくなってないか? ああ、煩い!頭が痛い!これはダメだ! そう思って、俺は一目散に引き返し、部屋に戻った。
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