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「私、もう1回やりたい」
「なら答えはひとつじゃな。セーファス!アレを持って参れ!」
セーファスは速やかにホイットニーのもとへブラックサンダーを持ってきた。ホイットニーの表情が一気に曇る。
「お主、今日は本当にどうしたのじゃ?今度は杖でいいんじゃよ」
「はっ。申し訳ありません」
セーファスは恥じ入るように杖を持ってきた。ホイットニーは杖に向かって念じる。
「くわあぁぁぁーーーっ」
ホイットニーの声とともにマコトの頭上に神々しい七色の光が降り注いだ。
「よし。これでお主は今日からまたメイドとして働くことになった。大変なこともあるじゃろうが精進するがよい」
マコトはホイットニーに一礼し、玄関へと歩いていく。そのとき、
「あの……」
と後ろから声をかけられた。マコトが振り返ると、そこにはセーファスが居た。
「この星にとばされてきて貴女のことを知ってから、ずっとファンでした。きっと、大丈夫。これからもずっと応援してます」
「ありがとう。セーファスさん」
マコトはセーファスににっこりと笑いかけ、再び転職相談所の外へと歩き出した。
「大長老、ありがとうございました」
マコトが転職相談所を出た後、セーファスはホイットニーに深々と頭を下げた。
「お主、あの娘と過去に何かあったのかな?」
「いえ……私はただ、応援していただけです。1人の……ファンとして」
「そうか……まぁ再びあの娘も活躍できそうじゃな。良かったの」
「はい。本当に良かったです」
セーファスはそう言った後深く息を吐き出した。
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