~島田拓也の場合~

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目が覚めた俺は小学生に戻っていた。 小学2年生の、あの塾をサボった次の日だ。 『おい!拓也!』 呼ばれて振り返ると前の日にサッカーに誘ってきた田村だった。 『何?』 そう言い返しながらその日の事を思い出していた。 たしか次にこいつは… 『昨日、悪かったな。俺が誘ったせいで塾サボらせちゃって、しかも親に怒られたんだろ?』 そうだ。思い出した。 田村はせっかく俺に謝ってくれたのに、俺はたしかそのままシカトしたんだ。 それからだ。 俺に友達ができなくなったのは。 田村に何か言い返したいが、俺は“友達”になんて言えばいいのかわからない。
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