アオハル メロディー

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 予想は的中し、二時を回ってもほとんど暇がなかった。昼だけは適当に取ったが、仕事を上げだしたら切りがないのだ。 「白井さん、休憩取った? 私仕事変わるよ」  役員の一人である女生徒が、駆け回る私に気付いたのか声を掛けてきた。有り難いとは思ったが、任せてしまうことに不安がある。 「あ、えっと大丈夫です」 「え、でも折角の文化祭だよ? 大丈夫?」 「……全然大丈夫です。先輩に呼ばれてるので行きますね」 「頑張るね、ありがとう」  返事替わりに、にっこり笑ってみせ、大声で苗字を呼んでくる先輩の元へ駆けた。浮上する思いに蓋をして、はつらつと声をかける。  本当は、わざわざ忙しくしていた。なんて口が裂けても言えそうにないな。 「先輩、用件なんでした?」 「白井、手空いてるか?」 「はい、全然」 「だったら次は──」 「えっ」  告げられた用事、それは体育館への荷物運びだった。  軽い荷物ではあるが、心が重かった。
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