傷痕

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ガラリと保健室の戸が開いて、私は振り返った。 「失礼しまーす」 軽快な足取りで入ってきたのは、保健室の常連と化してきている後輩だった。彼女は保健室を見渡して、私の存在に気づくと、笑顔で側に寄ってきた。 「先輩がいるってことは、先生はいないんですか?」 「先生は会議よ。さっき出ていったばかりだから、しばらくは戻ってこないと思うわ」 「そうですか。私は二人きりの方が都合が良いんで、構わないですけどね」 「……もしかして、またやらかしたの、あんた」 「えへへ、まあそうです」 私は嘆息を吐いて、ベッドに向かった。棚から救急箱を取り出して、二重のカーテンでベッドを囲んだ。 「服脱いで」
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