「死神」の見解

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「死神」の見解

真凛と櫻花の様子を見ながら、あたしは少し悩んでいた。帰る場所のない人間はどこに帰るのか? あたしは何かあってもKingの許に帰る事が出来る。 2人を見ながらあたしはMariaに聞いてみた。 『なあ、この2人は退院したらどうするんだ?』 「そうね。店に戻るんじゃないかしら」 『店に?だって2人がいた「Scylla」はもうないんだぞ?』 「その辺の事は風雅に聞くのね。あたしには分からない。あたしはここに来た2人を治療するだけだもの…」 『それって俺が人を殺すのと同じか?』 「まあ、似たようなものね」 Mariaの言葉にあたしは何も言えず、黙る事しか出来なかった。病室で眠る2人を見てどこか寂しげな感じがした。 『Maria、あの2人なんだが…別の店に入れる事は可能か?新しい「Scylla」に戻すのはちょっと気になる』 「らしくないわね。普段は人を殺す事しか頭に無いのに…」 『フラッシュバックを引き起こさねぇかなって思っただけだ』 「風雅に聞いてみたら?その方が良いわよ」 そう言うとMariaとあたしは病室を離れた。
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