「王」と『死神』と『力』

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『Maria、農薬の解毒剤をすぐに打ってくれ。 下手をすると2人とも死ぬ可能性がある』 「何ですって!分かった。すぐに処置してくる」 Mariaはそう言うと準備をして、すぐに部屋に向かった。Kingはベットの上の不審者を見ながらあたしに聞く。 「こいつの正体は分かるか?」 『分からねぇわ。腕に何かしらの印があればそれで特定は可能だが、右腕にはなかったよ』 「それにしても、お前の呼び方を間違えるとはな。もしかしてどこかの組織の鉄砲玉か?」 『可能性はあるな…もしくは『Silver Pisces』の残党かもな』 「『Silver Pisces』の残党か、あるいは癒着していた製薬会社の人間か、はたまたどこかの組織の鉄砲玉か…どちらにしても尋問の必要はあるな」 『必要なら半殺しにするよ?』 あたしが不敵な笑みを浮かべながら言うとKingは呆れながら言う。 「下手な事をしたらお前のことがばれるだろ?少しは自重しろ。こいつが起きたらお前の事は「(れい)」って呼ぶからな」 『つまんねぇな…『Silver Pisces』の残党なら、その方が良いか』 そう言うとあたしはKingと一緒にベットの不審者の左腕を見る。そこにはリストカットの痕と一緒に見た事もない模様の刺青があった。 『何だ、この模様…Master、分かるか?』 「見たことないな。お前でも分からないか」 『夜叉とウルフに聞いてみるか。何か分かるかもしれない』 あたしは写真を撮ると夜叉とウルフにメールで送り情報を求めた。
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