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「奴等の返り血を浴びて大丈夫なの?一応感染症の検査もするから採血はするわよ」
『アルコール消毒したのにか?』
「あのね…医療用じゃなくてシャンパンでしたんでしょ?それじゃ違うのよ…」
『アルコールには変わりないだろ?まあ、薬は普通の人間の10倍のものを6杯飲んでるからな。
身体に残留している事には変わりないだろう。
まあ、アルコールにしても薬にしても、問題はねぇよ』
左腕を出して採血を済ませると、Rookが聴診器を当てる。
身体の傷も一緒に確認したが、両手の甲に十字の傷痕がある以外、傷は無かった。
「問題はなさそうね。そう言えば聞いたわよ?
死体の上に薔薇の花弁撒いてシャンパン撒いたらしいじゃない。やっぱり『個性的』ね…」
『はっきり言っていいよ。『サイコパス』だって…俺は自覚してるから。
それにウルフにも言われたさ。「常人のやる事じゃねぇ」ってな』
「まあ、死体の上にそんな事をする人は、普通はいないから…必要ならMariaの所に行ったら?」
『俺はいいわ。「Scylla」からMariaに連絡したから。
櫻花の件も心配だったしな』
「あの子の件は聞いてるわ。今は大丈夫だって。
Bishopが中和剤を打ってくれたから処置が楽だったそうよ」
『でもしばらくは入院するんだろ?真凜みたいに…』
「安全策として1週間だから…あと2、3日ね」
『店も無くなったからな。新しい店が出来るまで他の店に行くんだろ?』
「そうなるわね…」
血液検査のデータは10分程でRookのPCに送られてきた。モニターを確認したRookが驚く。
「何これ…ちょっと、本当に身体に異常は無いの?」
『別に?何も異常ないが…何か問題があったか?』
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