武器と身体のメンテナンス

2/6
前へ
/83ページ
次へ
「奴等の返り血を浴びて大丈夫なの?一応感染症の検査もするから採血はするわよ」 『アルコール消毒したのにか?』 「あのね…医療用じゃなくてシャンパンでしたんでしょ?それじゃ違うのよ…」 『アルコールには変わりないだろ?まあ、薬は普通の人間の10倍のものを6杯飲んでるからな。 身体に残留している事には変わりないだろう。 まあ、アルコールにしても薬にしても、問題はねぇよ』 左腕を出して採血を済ませると、Rookが聴診器を当てる。 身体の傷も一緒に確認したが、両手の甲に十字の傷痕がある以外、傷は無かった。 「問題はなさそうね。そう言えば聞いたわよ? 死体の上に薔薇の花弁撒いてシャンパン撒いたらしいじゃない。やっぱり『個性的』ね…」 『はっきり言っていいよ。『サイコパス』だって…俺は自覚してるから。 それにウルフにも言われたさ。「常人のやる事じゃねぇ」ってな』 「まあ、死体の上にそんな事をする人は、普通はいないから…必要ならMariaの所に行ったら?」 『俺はいいわ。「Scylla」からMariaに連絡したから。 櫻花(おうか)の件も心配だったしな』 「あの子の件は聞いてるわ。今は大丈夫だって。 Bishopが中和剤を打ってくれたから処置が楽だったそうよ」 『でもしばらくは入院するんだろ?真凜(まりん)みたいに…』 「安全策として1週間だから…あと2、3日ね」 『店も無くなったからな。新しい店が出来るまで他の店に行くんだろ?』 「そうなるわね…」 血液検査のデータは10分程でRookのPCに送られてきた。モニターを確認したRookが驚く。 「何これ…ちょっと、本当に身体に異常は無いの?」 『別に?何も異常ないが…何か問題があったか?』
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加