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「有り過ぎよ!奴等、貴方には別の薬を与えたみたいね。フルニトラゼパムにMDMAに催眠剤、ここまでは他の人間と全く一緒なの。でも貴方が飲んだ薬には洗脳剤が追加されているわ。
しかも、通常の人間に使う最大値の10倍よ?異常だわ」
『Masterを呼んだ方が良いんじゃないか?
この身体は大丈夫だが、精神面の方は分からないからな』
「そうするわ。すぐにKing様を呼んで!
ところで瞳の色が随分と濃いけど…それって普通?」
『瞳の色?鏡を貸してくれ』
Rookは部下に指示を出すと、あたしの瞳を見て怪訝な顔をした。
あたしは鏡を受け取ると自分の瞳を見つめる。確かに瞳の翠色はいつもより濃い。
『妙に濃いな…ちゃんと寝てないからか?それとも他に問題があるか?』
「眼の検査もしようか。King様にも見てもらわないと…
あと悪いけど色覚検査もやってもらうわよ」
『またかよ。もうあの表を見るのは飽きたんだが…』
「それなら別の方法でも検査出来るからそっちにしよう。D-15の用意して」
「Rook、Bishopに問題があったって?」
Rookの部下に呼ばれたKingが急いで「城」にやってきた。
あたしはKingを見ながらため息をつく。
『そんなに大事じゃないと思うけどな。瞳の色が濃すぎるらしい。
あと血液検査の数値が異常だとさ』
「血液検査の結果?薬物検査の結果か…」
「奴等、Bishopにだけ特殊な薬を使ったみたいです。洗脳剤が大量に投与されています。
瞳の色に関しては、King様にも同席してもらおうと思いまして…」
「洗脳薬か…Bishopには効かないのに、無駄な事をしたな。でも一般の許容範囲の10倍か。
八虎の奴、よっぽどBishopを手に入れたかったようだな」
『そんなのに引っかかる俺じゃないさ。何の為にこの身体に大量の薬を使ったんだか…』
「お前が言うんだから確かだな。それと瞳の色か…確かに何時もより濃いな。
さっき見た時は気づかなかったぞ」
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