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「ウルトラハイパービター・超おとなのコーヒー……相変わらずのネーミングセンスだな」
ツブラヤ製薬の商品主体の自販機なので、コーヒーもそんな怪しげな名前のものしかない……だが、他にないので仕方なく、俺はそれを購入するとベンチに腰かけて缶蓋を開けた。
「フゥ……ま、それくらい苦い方が、頭も冴えていいかもしれないな……クビ…」
どうにも夢か幻でも見ているとしか思えない光景を前に、これが悪夢ならば早く醒めよと、そのコーヒーを一口含む。
「ブゥゥゥゥゥゥゥーっ…! 苦ぁああっ! や、やっぱこの会社、味覚おかしいだろっ!?」
だが、その超絶的な苦味に俺はまた茶色のその液体を思いっきり吹き出すと、目の前の非現実的な現実も忘れて、そのトンガったコーヒーの味にツッコミを入れた。
(風が吹けば桶屋が呆ける 了)
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