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ハルはミカエルと共に街に繰り出した。シンプルな服装でも見た目の良いミカエルはとても存在感を放っていた。こんな人がこの街に来てたなんて知らなかった。
ハルはミカエルに連れて行かれるまま防具屋へと赴く。店の中は所狭しと様々なジョブの防具が置かれていて、目移りしそうだった。
「ハルは踊り子だね?踊り子のコーナーはこっちだ」
ミカエルに手を引かれされるがままに連れて行かれる。しかしそこで愕然とした。当たり前だが踊り子は普通女性しかいない。しかも支援職だからとても薄着だ。薄くてとろんとした布でできた水着のような衣装ばかりが並ぶ。色もピンクや紫ばかりだ。
「これはキツイっすね~」
ハルは頬をかきなが、ミカエルを見た。ミカエルはいたって真剣な顔をして衣装を見ている。
「男の僕に合うのはなさそう…ですよね?」
ハルは言いながら伺うようにミカエルを見やる。ミカエルはいや、と真剣な声で答えた。
「この青なんか似合うんじゃないか?」
「へ?」
ミカエルが指差したのは、青い光沢と透け感のある衣装で、他のとは違って胸とズボンがセパレートになっていなく、まだ男でも着られるましなデザインをしていた。しかしそれでも多分女性用だ。ハルは苦笑いをして、マジですか?と尋ねた。
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