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疑問の海に流されながら、ジョブ獲得の儀式へと進む。それぞれのジョブの机まで行き、ジョブを証明する布の札を貰うのだ。奥の一番女子だらけで、当たり前だが、キャピキャピしているテーブルへと赴く。何かの間違いであってくれと思いながら、行き着いた先で一斉に辺りにいた人がハルの方を向いた。
「あ、あのー僕踊り子って言われたんですけど…間違いですよね?あ、もっかい大僧侶様に聞き直してみます、僕の勘違いだったかも」
背を向けようとするハルの手を何者かががしりと掴んだ。
「へ?あのー…」
「あなたがハルね。神は間違ってはいないわ。ようこそ踊り子の世界へ」
にっこりと微笑み、踊り子の長である彼女はそっとハルの胸に踊り子の札を付けた。
うっそだろお前。え、神様一体どんな間違いなんですか?神様?
ハルは途方に暮れて天を仰ぎみた。天窓から見える眩しい太陽は陽気にハルたちを照らしている。
この先ハルを待ち受ける運命をハルはまだ知りもしなかった。
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