ジョブ決めって大事

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ジョブ決めって大事

18歳、春。 ハルは心に大きな期待を込めて神殿にやって来た。 そびえ立つ白亜の城、その中へと続く太い通路には沢山の若い男女が並んで立っていた。砂糖菓子で固めたような美しい壁に包まれた豪奢な部屋は来る人の格を上げているようにも感じられた。 荘厳な雰囲気の中、ざわざわと若者たちが小声で話し合う声が響く。ちゃんと剣士になれるかな?大丈夫よ、その為に鍛錬して来たんだから。私魔法使いじゃないと無理。わかる、私も僧侶以外考えてなかった。 様々な声が上がる中、一人こぶしを握りしめ、緊張にごくりと喉を鳴らす男がいた。 ハル、18歳だ。 学校で色々なジョブについて習って来たハルは、人並みには成績が良かった。剣の筋も悪くはないし魔法もある程度は使える。肉体の強さはないが器用さでカバーしていた。 しかしハルには特にこれがやりたい、というジョブはあまり想像出来ていなかった。何をやってもそこそこできる為、逆に選択肢が多過ぎて迷ってしまったのだ。     
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