第三話

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  「もうっ・・・・笑わせないでよ。っていうか、さっき、しれっと奥さんって言ったよね。何時結婚なんかしてたの? 聞いてないしっ」 「ゆっちゃんが笑ってくれるなら、俺はどんなピエロにでもなるよ」 「・・・・何時結婚したのかって、聞いてんのっ。はぐらかさないで」 「二年前、帰国後に内密婚。サプライズだ。誰にも言ってない」 「あ、っそ」 「それより、笑えよ。変顔してやろうか?」 「要らないっ」  私は泣きながら笑った。「壮くん・・・・私、もうダメだよ・・・・」  壮くんが必死に私を慰めてくれようとするから、何かの糸がぷつんと切れた。  笑おうとしても、ダメだった。涙が溢れて止まらなくなってしまった。 「どうしたの、ゆっちゃん。俺に話せよ。吐き出したら、ラクになれるから」 「うっ・・・・ううっ――・・・・」  私は、壮くんの胸に飛び込んで、嗚咽を漏らした。  そして、洗いざらい今までの亜貴くんとのことを、壮くんに話した。  恥ずかしい話だったけれど、もう、堪えきれなかった。  亜貴くんに愛されたいって、女として愛されるにはどうしたらいいかって、壮くんに話した。  
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