タイムトリック・パニック 2

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「………………………………………………あなたはいったいだれなんですか?」  意を決して問う。 「須佐翔太」 「………………須佐、くん!?」  3年B組の須佐翔太くん。学校一の人気者だ。  確かに先ほど言っていた「騒ぐ」レベルだ。  須佐くんは陸上部所属で、大会に出たら全国大会まで出場するほどの実力の持ち主で、その容姿端麗と生徒会会長という役割をこなす力量から、うちの学校で知らないものはいないほどだ。  確か最後の中体連も100メートル走の全国大会でファイナリストになっている。  平凡を絵に描いたわたしとはまるで接点のない天上人だ。  その彼とわたしが結婚。ありえ、ない。  押し黙ったわたしを見て、ふうとため息をつく須佐くん。ぽんぽんと頭を軽く叩いて、「今日は混乱しているだろうから、もう寝るぞ」と言った。 「……………………うん」  これ以上ものごとを考えたくはないし、寝て起きたら夢だった、ってことだろう。それならはやく寝てしまいたい。 「寝るところは……さすがに一緒は無理だろ、いまは」  一緒に寝るってこと?無理! 「無理です!」  とりあえず相手が誰かは分かったけど、一緒のベッドで寝るなんて到底考えられない。だってわたし15歳なんだよ?彼氏いないんだよ?男子と一緒なんて!     
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