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タイムトリック・パニック 3
目覚めたら学校だった。
………………ってことはなかった。
何度目をこすってもそこは昨日眠りに付いた場所で。思わず頬をぎゅっと掴んだが、とても痛かった。
慣れない環境のせいかぐっすり眠れた気がしない。こんな状況でぐっすり眠れるほど図太い神経を持ち合わせてはいない。
恐ろしいことにこれは夢ではないのだ。
恐る恐るリビングへと向かうと「30歳の須佐くん」がキッチンに立っていた。そのままそっと近づいていく。
「おはよう」
「…おはようございます」
「いま朝メシ作ってるからテレビでも見て待ってな」
とりあえずソファにそっと座る。テレビでも、という言葉でテーブルの上にあるリモコンを手に取る。あたりを見渡すが、肝心のテレビが見当たらない。
「…テレビ、ないんですけど」
「あ?」
トレイを持ってやってきた須佐くんはくいっとあごで薄型パソコンモニターをさす。まさか。
大型のパソコン画面に向かってリモコンのボタンを押すと、大きな音と共に画面が切り替わった。
「わっ」
驚いてリモコンを落としてしまう。
「なに驚いてんの」
「だってこれパソコンだと思ったんです!」
「…ああ、なるほどな」
なにがああなんだ。
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