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 翌日も、状況は全く変わらなかった。上司に連絡すると、この忙しい時期に2日も休んだお前の居場所はない、と言われた。僕はもう、限界だった。なんとか身体を動かして病院に行った。医師の診断は、激務による過労と、うつ病だった。  僕は仕事を辞めることになり、しばらくの間は、病院と自宅の往復をするだけの生活をしていた。少し症状が落ち着いてきたころ、貯金が底をつこうとしていた。僕は、故郷に帰ることに決めた。それしか、生きる手段がなかったから。
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