秋葉原でヤマノテライン・アンゲロスに出会った

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ああ、何ということだろう。この緑色の天使は、佐々木が色々考えた末に何の結果も実らなかったヤマノテライン・アンゲロス通称ヤマゲロである。 「やめてくれ。俺はもうお前を捨てたんだ。出てこないでくれ」 「本当に?あなたに簡単に私を捨てることができるの?」 「できる。簡単だ。現に俺は今、ひたすらYouTubeで動画をあさっている。これで俺の人生は完結しているんだ。充分なんだ。出てこないでもらいたいね」 そう、佐々木以外にこの緑の天使は見えていない。佐々木が生み出してしまった幻想なのだから他人に見えなくても致し方ないのだ。 しかし、うざいことに、ヤマゲロは自らの足の券売機ブーツを佐々木の前に投げて来る。 「テーブルの上に足をのせるな。お前、一応天使の設定だぜ。はしたねえ」 「あら、あなたはそうは言っても無礼で自由な女が好きじゃない?さあ、あなたの持ってるカードをこの券売機でチャージしなさい」
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