秋葉原でヤマノテライン・アンゲロスに出会った

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「あなたが自分で考えたんでしょ?自分のアイデアを簡単に捨ててしうまの?」 「どうせ似たようなことを他の誰かも考えてんだよ。お前なんか全然オリジナリティもねえよ。早くいなくなれよ。俺はYouTube動画観てオナニーしてクソして寝たいんだ」 佐々木のうんざりする顔をきわめて冷静な表情でながめるヤマゲロ。その大きい目ににらまれると佐々木はどうしても目を背けざるをえない。 「しょうもねえ接触イベントは好きじゃねえんだ。どうせ俺が求める反応は得られない。誰もが誉めてくれるわけじゃない。やることに意味を感じられねえよ」 「そう言いながら、あなたはカードをすでに私の手についた自動改札の上に置きたそうにしてるじゃない?うずうずしてるのがよく分かる」 こう言ってヤマゲロは笑うんだ。まったくしょうもない!女の笑顔という無慈悲な暴力!勝てるわけがねえだろうが! 「ちょっとだけだ。このカードをお前の腕についた自動改札にかざせば、改札が開いてお前の手が出てくるんだろ?」 「そう。さすがよくご存知ね」 佐々木はカードをヤマゲロの腕の自動改札にタッチさせた。
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