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「あぁん、ってもだえて欲しい?」
「タッチしてエロいあえぎ声出す設定も考えたけど面白いと思えねえんだよ」
そう言う佐々木の手を自動改札から出てきた天使の手がつかむ。
「さあ飛ぶよ」
そう言うと佐々木は一瞬にしてファーストフード店から秋葉原駅前に移動した。瞬間移動の便利さは、まったく言葉にならない。
「おい。トレーとポテトの入った空き箱をまだ捨ててねえだろうが。勝手に外に出すなよ」
「一瞬で移動する間に私がゴミは捨てておいてあげました」
「しょうもねえサービスしやがって。ほら、金曜の夜だから酔っ払ったサラリーマンがゲロ吐いてるじゃねえか!」
「ゲロを吐く人間を遠くの駅まで飛ばすのが私の仕事なんでしょ?」
そう言うとヤマゲロは、ゲロを吐いているいかにも出来の悪そうなサラリーマンの腕をとった。
「ほら、私の首に巻いてある電光掲示板が動くのを見なさいよ。あ、西日暮里で止まりました。じゃあ行ってきます」
そう言うと、ヤマゲロはゲロリーマンを連れて一瞬で消えた。
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