よるのちょうは捨てられずにこまってます

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きらびやかなネオン。飛び交うジョークに豪奢なドレス。 私は夜の蝶。今宵あなたを心から楽しませてあげます。 私の美貌に酔いしれるもよし。言葉巧みに口説いてくるのもよし。 夜は私のためにあるのだから。夜の蝶、それこそが私の天職よ。 でも夢はあっという間に終わる。朝は必ず来る。 切ない。でも生きなくちゃ。 朝九時。私は深い眠りからなんとか這いずり出して、あれを両手に持ち、急いでアパートを飛び出す。 「待ってーー!」 なんで待ってくれないの? 待ってくれてもいいじゃない! ゴミ回収車ーー!
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