1章 いつもの変わらない日々を

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 朝6時。台所に立つ一人の青年。白銀の髪に青と赤のオッドアイが特徴の青年。彼の名前は柳 蓮。腕を組み何かを考えていた。 「さて今日の朝食はどうしたものか」  自分と姉の分の朝食を作る必要がある。特にこれと言って食べたいものは思いつかないから姉が喜びそうなものを考える。姉は甘いものが好きだ。そうとなればすぐにできそうなのがフレンチトーストだった。 「それでいいか」  フライパンに油をひき冷蔵庫から卵や牛乳、冷凍庫から冷凍果物を取り出す。  少しすると階段を降りる音が聞こえた。姉が起きたようだ。 「ふぁぁぁ……蓮くんおはよぉー…」  眼鏡をかけた女性が大きな口をあけてあくびをしながら挨拶をしてきた。自分と同じように白銀の背中まで伸びた長い髪。眠いのか薄く開いた目からはオレンジと空色の瞳が見える。彼女もオッドアイだ。名前は柳 空。 「今日のあさごはんなにー?」 「その前にシャワー浴びてきて。まだ考えてるところだから」 「はーい……ふぁ…」  あくびをしながらよろよろと洗面所に向かう。途中ゴンッって音が聞こえたが気のせいだと信じたい。自分は朝には強いが姉はめっぽう弱い。  しばらくすると空が戻ってきたのでリビングの椅子に座ったところで料理を並べる。 「ナイフとフォークがあるってことは…ハムエッグトーストとかマフィン?」 「残念今日はフレンチトーストです」 「やーん、この前甘い物いっぱい食べたのにー…」  少し焼き目がついた黄金色のフレンチトーストと果物が添えられた皿を差し出す。 「今日はおかわりもあるしアイスもつけられる」 「うえーん、ひどいよー…」  空は甘いものには目がない。食べすぎてしまうぐらいに。 「うぅ……反省反省……でも美味しい…あむ」  結局おかわりもしたし、アイスもつけてしまい、涙目になりながらもぐもぐと食べる空。 「できる限りカロリーは抑えてるつもりなんだけどねー」 「でも蓮くんの作るご飯なんでも美味しいからついつい食べちゃうから……」  カロリーと美味しさは比例するとはよく言ったものだ。
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