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見透かされていくたびに着ている服を脱がされているような嫌な羞恥心と嫌悪感を運んでくる。
辛くなれば辛くなるほど塞き止めていた感情は反乱して身体や精神面に影響を与えてくる。
結は泣いていた。
いつのまにか流れてきた涙に戸惑いながら夜を過ごす。胸のもやもやも頭の霞も処理しきれずにベッドの上で寝返りを打ち続ける。
泣いたのはいつぶりだろう。
楽しさや喜びはどこへ消えたのだろう。
(酒のせいかな、食欲ないな)
眠れもしない。
溢れてくる涙が止まらない。
胸の奥がじんじんと痛むのは、図星を突かれてしまったからであろう。
時計の針は無駄に早く進んでいく。
ろくに眠りもせずに次の朝はやってくる。
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