伝える

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普通に買い物をしている五十嵐先輩を尻目に、動揺を隠しきれないわたし。 そして、晶ちゃんも何故か、不安げな表情を浮かべていた。 「いや、あの……。すみません、こんなこと聞いて。奈緒さんて、妹さんいませんでしたか?」 「えっ?あぁ…うん。いたよ、事故で亡くなったけどね、4年前に。」 「4年前…。ひょっとして、安藤華穂さんですか?」 「華穂のこと…知ってるの?」 「中学の陸上部の…先輩でした。」 「えっ?本当に…?」 「晶…ちゃん?」 「ゴメンなさい…。今日はもう行きますね。」 晶ちゃんは目を赤くして、足早にコンビニを出て行った。
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