忘れられない人

気になる人

「あの、これ…落としましたよ。」
「えっ？」

駅前でSuicaを拾ってくれたのは、毎朝コンビニで会うあの子だった。

「「あっ！コンビニの…!?」」

シンクロした。
そして同時に苦笑い…。

「おはようございます。」
「あぁ…おはようございます。」

照れるように、頭を人差し指で掻きながら挨拶してきたあの子。

“こんな風に笑うんだね…。
君も、エクボがあるんだ♪
格好良いのに可愛いなぁ…。”

「これ、Suica…ありがとね。今度何かお礼させて。」
「えっ、お礼なんてそんな…。でも、ちょっと嬉しいかも…。」

「えっ？嬉しい…？」
「あっ、いや…。何でもないです。」

あの子の頬が赤く染まった。