その場所の真実

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「どうしてあんたが……!」  絶句した。犬も三条も。犬は三条がここにいることが信じられないようで、三条は犬が口をきいたことで。 「くそ……なんてこった……」  犬のその声に聞き覚えがあった。 「優元さん……?」  犬に変わってしまった? じゃあ、わたしも? と、体を確認するが、人間のままでホッとする。 「ここはいったい、どこなんです?」 「ここは──」  言いかけて、犬の姿の優元はいいよどむ。 「説明してもわからないだろう」 「わからないからって……。優元さん、ここはこの世なんですか?」 「まぁ、ひとことで言えば、異世界ですよ。そして、私は異世界人、ということになりますかな。しかし探偵に尾行(つけ)られていたとは……しくじったよ。しかもこの世界に入ってくるなんて」
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