隔離された空間

7/100
前へ
/100ページ
次へ
 パンッ パンッ  「さて問題が解決した所で今から魔物退治の会議を始めるぞ」  王様がいつもの雰囲気になると同時に軽く柏手を二回ほど打ち仲間達の 意識を自分へと集中させる 「まぁ今、部屋にいない奴等には此処に居る奴等から伝えておいてくれ。では今回 のターゲットについて話す。一度しか言わないからな」  仲間は王様の方を見て話を聞く体制を取る。それは満月達も同じで喋る事 辞めて王様へと視線を向けた     「まず今回の敵はいつもより強大だ。赤い月は魔物達の能力値を上昇させ、狂暴化 させてしまうからな。雑魚共は能力値が上昇しようと俺達には対して関係ない、 だが今回の敵にはヒュドラが出現している」 「ヒュドラだと?」 「あぁ……満月そうだな」  王子がヒュドラに反応する。それを見て王様は確認を取るように満月に問い掛け ればコクりと静かに頷く 「ヒュドラか……王様、話を続けてくれ」 「あぁ……ヒュドラの特徴について知っている者も居るだろうが知らない奴等の為に 話しておく。ヒュドラは九つの首を持つ巨大な大蛇の魔物であり、倒すには首を 全て斬り落とさなければならないが……」  王様は不安そうな表情をする仲間達を見渡して言い 淀んだ。そして良い言葉を 探すが見つからず時間だけが過ぎていき…… 「切断しても再生が早く元に戻ってしまう。そして体内の血液には毒が含まれて いる為、血液を飲み込めばアウトだ」  王子が中々話さない王様に痺れを切らしてヒュドラについて内容を話して 仲間達がその内容でざわつく 「王子っお前何勝手に仲間達を不安にさせる事をさらりと口に出すんだ」 「話さなければならない事だっただ。あと、お前がのろのろとして話さないのが 悪いんだ」 「お前なぁ……お前達はコイツの話を聞いて無理だと思っている奴も居るだろうが 策が無い訳じゃない。再生をさせない方法は一つだけある、それは切断した箇所を 炎で炙ればいい」  だが策を話しても仲間達の半分からは否定的な言葉が聴こえてきてくる。 そんな仲間に王様は…… 「戦う覚悟の無い奴は今回の作戦に参加しなくて構わない。そんな腰抜けが居ても 足手まといだ」  王子は愚痴のような零す仲間に冷たい声音で告げた
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加