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あの会議から戦闘開始の時間まで数分になった頃なボロボロなビルから仲間達
は集合場所である枯れた噴水の前に集まり始めていた。その集合場所には部隊を
率いる隊長達も居て、四人で固まり話し込んでいた。
「満月、戦闘開始直後この周りを囲む魔物の間を抜けて此処から遠ざけるように
誘導しろ」
満月はビルと噴水の広場をぐるりと囲むように魔物が居る場所を見渡す。
「王子それじゃあ伝わらないだろ。満月、何もお前の部隊だけであの中を
進めとは言ってない」
満月は特に何も感じてなかったが、どう捉えたのか王様が満月の肩を
軽くポンポンと叩いて笑みを浮かべた
「王様、満月の部隊を守るようにオレ達部隊が魔物を狩りながら進めばいいん
だろ。後、王様が馬鹿みたいに沢山召喚したあいつ等を連れて」
「あぁその通りだ。それと花火は一度俺への態度を改めた方がいいかもな」
王子と王様が作戦に付け加えて花火が説明する。だが後から話す内容に王様は
少し怒れて花火の服の上から片方の腕の皮膚を手で捻り、痛みに顔を歪めて王様
手を謝りながら離そうとしていた。
その様子を呆れたように王子は眺めていたが、満月は外に連れて来られた召喚者
を見ていた
「今回は何名生き残れるんだろう」
--召喚された人数は二十名。性別は男が十四名で女が六名、それぞれ大人から
幼い子供まで様々だ。まだ魂を留めているだけで定着はさせていない為、実力は
不明だけど……余り期待はしていない
「さて話の続きといこうか。満月は花火達と行動して雑魚共をヒュドラの周りから
引き離すのが役目だ。そしてヒュドラがお前達と距離が近いなと感じたらすぐに
移動心掛ける事だいいな?」
満月は王様の問い掛けにコクりと頷いた
「よし満月へと説明は終了だ。満月部隊に戻って構わない」
王様に告げられた満月は軽く頭を下げてその場からゆっくりと離れていく。
それを確認した王様は花火に先ほどとは違う雰囲気で見た
「花火、満月の部隊を守る役目と伝えたが変更だ。あの部隊には普段俺達の家を
守護する結界能力者を二人ほど入れてある。だから雑魚を殲滅するのにだけ意識を
集中しておけ」
「……それでは満月達にもし危険が迫っても気付くのが遅れてしまう」
花火は王様に告げられる事に暗い表情を見せる。
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