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あまりの美しさに見惚れ、死を目前にした恐怖から動けないで突っ立っていた。
そして目の前に黄金色の光が輝き、まさに死を迎えるその瞬間、黄色い光に包まれ、凄い勢いで怒鳴られる。
「バカかお前は?死にたいのか?抵抗しろよせめて?何のためにここまで来たと思ってんだよおい!クソが!」
しばらくしてから叫んだのがステファンだと気がつく。
そして殺そうとしたのも、助けてくれたのもステファンだと気がつく。
「な、んで…?」
「あのなぁ、人間そう簡単に人を殺せないんだって。いくらお前が姉ちゃん殺した奴でもな、何か理由があったのかもとか、考えるんだよ。せめてお前が何かしてくれたら、攻撃でも防御でもしてくれたらいっそ割り切れるのにな…ねえ、頼むから、死んでよ、お願い…」
そう言って崩れ落ちるようにして泣きじゃくる彼に、ふと昔の記憶が蘇る。
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