4人が本棚に入れています
本棚に追加
諦めて彼に言われるまま歩いていた私は衝撃的なことを思い出す。
「ねえ、私の家は?お手伝いさんのメルリーナはどうなったの?」
聞いてから、彼が知っているわけないと気がつく。
ため息をついてまた一人で歩く。
「家は大丈夫だし、メルリーナちゃん?も多分大丈夫だよ。君がいないことを心配してる可能性はあるけど」
「まあそうだよね、知ってるわけないよね…って、え?」
慌ててステファンを見る。
「今日の朝、ザーッて雨が降る音がしただろ?あれを聞いた時点で幻術にかかってたんだよ。そのペンダントつけたら幻術が発動するようになってたの。」
あまりの出来事に、そしてそんな前からかかっていた幻術に気がつけない自分に呆れて何も言葉がでてこなかった。
最初のコメントを投稿しよう!