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すぐに会話は怒鳴り声に変わったからだ。
「だからここに住んでる女を出せって言ってんだよ!」
「ここには私以外の誰も住んでいないわ。あなたこそ出て行きなさいよ。」
彼女の震える声が聞こえる。よく分からないけど、とりあえず訪問者は私を探しているみたいだった。出て行くかどうしようか迷っていたら、男の舌打ちが聞こえた。
「どけ」
なにか黒い光がパッと光る。それと同時に何かが崩れ落ちるような音が響く。
「アリア様、どうか逃げて…」
彼女のか細い声が響く。それと同時に何かが静かに階段を上ってくる音がした。
私は覚悟を決めると、部屋から出て、同じフロアにある客間に向かう。そしてそこの窓を開けると静かに木へと飛び移る。そして急いで木から降りると、振り返らずに自分の家の近くの森の中へと一目散に逃げた。私がやっとが家から50メートルほど離れた森の入り口にたどり着いたところで、誰かが叫ぶ声が響いた。
「おい、小娘どこに逃げやがった!!今に捕まえてやる!」
それと同時になにかが爆発したような音が響く。
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