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と、急に目の前が明るくなり、世界がぐらつく。
目眩が収まると、目の前にいたはずのステファンは元の位置へと戻っていた。
「お前は、俺の姉さんを殺した。姉さんの宝物を奪って、それでも飽き足らず姉さんの命までをもうばった!」
そう叫ぶ彼の声は、あまりに冷たく、幼かった。
私の視線に気がついて、ハッとしたように冷静になり、呟く。
「そして君の家に訪ねて行った可愛い弟も殺した。」
そして、彼はその場で左手に黄金色の光り輝く雷を握った。
「さよなら、アリア」
なんの感情もこもっていない声に、濡れた瞳。
そしてとても美しい動作で私を狩りに来た。
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