…thinking time…

5/5
前へ
/28ページ
次へ
と、急に目の前が明るくなり、世界がぐらつく。 目眩が収まると、目の前にいたはずのステファンは元の位置へと戻っていた。 「お前は、俺の姉さんを殺した。姉さんの宝物を奪って、それでも飽き足らず姉さんの命までをもうばった!」 そう叫ぶ彼の声は、あまりに冷たく、幼かった。 私の視線に気がついて、ハッとしたように冷静になり、呟く。 「そして君の家に訪ねて行った可愛い弟も殺した。」 そして、彼はその場で左手に黄金色の光り輝く雷を握った。 「さよなら、アリア」 なんの感情もこもっていない声に、濡れた瞳。 そしてとても美しい動作で私を狩りに来た。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加