第1話

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 うきうきと独り言を言いながら、私はマウスを操作する。  私、都月(みやづき)琴葉(ことは)は自室の机の上を陣取る愛用のパソコンに向かっている最中だった。  パソコンの画面には、今人気沸騰中のオンラインゲームが映し出されている。  俗に言うMMORPGというやつだ。タイトルを【レヴァースティア】という。  異世界レヴァースティアを舞台とした剣と魔法のRPGなのだが、よくあるオンラインゲームだと侮るなかれ。  キャラクターメイキングの豊富さはもちろん、広大なマップに膨大なクエスト量、多岐にわたる職業やスキル――つまるところ、どんな人にでも楽しめるよう開発された自由度の高いゲームなのである。  キャッチコピーは「この世界に、みんなハマる」――まさにその通りだったらしい。  MMORPG【レヴァースティア】は正式サービス開始後、すぐに人気ゲームの仲間入りを果たしていた。  なんでも、プレイしてみればわかるおもしろさなんだとか。  もちろん私も、その魅力に取りつかれた一人だった。 「今使ってる“十六夜(いざよい)(つき)”も強いんだけど、その上を行く強さの武器なんだよね!まあ、最強装備ではないらしいけどさー」  それでも嬉しいものは嬉しい。     
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