脅迫という名のプロポーズ

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 そんな事を繰り返していれば、あっという間にカキ氷の大半は溶けてしまいカップの底には水色の液体が残っている。 「あーあ、溶けちゃった……」  残念そうに夏越がカキ氷を混ぜている容器を奪い取り、流し台に残った液を捨て容器をゴミ箱に投げ入れた。 「そんなもの、もうゴミだろ。さっさとヤろうぜ」  キッチンにかけてあった、まだ使われていないタオルで夏越の目を覆う。 「たまには、ゆうくんの顔を見てみたいなぁ……」  とか言いつつ夏越はタオルを手で押さえるから従順だ。夏越は恥ずかしそうに股を開いて俺を受け入れようとする。夏越の態度を見るたびに俺の中にある何かが満たされていた。 「あ、ん、ゆうくん、いいよう……最高だよ……もっと……もっと来て……」  夏越は俺が何をしても受け入れてくれる。聴き慣れた低い声は不快に思わなかった。
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