脅迫という名のプロポーズ

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「ゆうくん、はいあーん」  放課後、夏越の両親が仕事でいない時間。俺は夏越の家にいた。近くでやっていた祭りの屋台で買ったブルーハワイのカキ氷を食べさせられている。 「ん」  俺はカキ氷をシャクシャクと食べながら夏越の好きなようにやらせていた。 「おいしい? ゆうくん」 夏越が緑のストライプストローを持って笑いかける。サクサクとカキ氷をストローで刺しながら俺の返事を待っていた。 「ん、冷たい」 ザクッと深くストローを突き刺した夏越は大きく氷を掬い上げ俺に見せる。 「じゃあ、あったかくしてあげる」  夏越はカキ氷を口に入れた後、俺の下唇に親指を当てて口を開かせる。そのまま口を重ねて溶けきったカキ氷を飲ませた。
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