脅迫という名のプロポーズ

8/19

94人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
 カキ氷の甘い蜜が喉を通りゴクリと飲みほす。口の中にはまだ甘さが残っていた。夏越の唇が離れ、繋がった唾液が机の上にポタリと落ちた。 「どう? あったかくなった?」  夏越は妖艶に笑う。 「ああ、さっきよりもうまい。……もっとよこせ」  ねだるように舌をちらつかせれば、おもしろいぐらいに夏越の目が輝く。 「ゆうくんのお願いなら」  夏越は俺に夢中だった。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

94人が本棚に入れています
本棚に追加