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第6話
街中を抜け、平坦な田園風景の続く道を1時間半くらいひたすら道なりに走るとおじさんの家のハウスに着く。方向としては、海へ向かう道。
田んぼ、点々としている大きなハウス群、種々の農産物の一大産地を通り抜ける。
車の中では恵ちゃん以外、おやつを食べるわ、お茶やコーラーを飲むやの大騒ぎ。
今日は、有田先生が運転してくれている。
「みんな、トイレ近くなるよ」
恵ちゃんが注意してくれているのに、誰も聞く耳持たず。大はしゃぎ。
「困った人たち」
恵ちゃんが小さく呟く。
「先生……、俺、トイレ」
「この辺は店やコンビニのないところだから、もう少し我慢して。あと30分」
大樹は沈黙を始める。
「もうダメだよ、俺」
大樹がもがき苦しむようにお願いする。
「ねえ、先生。おしっこむぐす……」
僕は義雄に尋ねる。
「なあ、むぐすって何?」
「俺もわからん」
「大樹、むぐすって何だよ」
「だから、むぐす」
有田先生が話す。
「大樹くんの故郷の北海道弁だよ。漏らすって意味でしょ?」
「そういえば大樹、とても美味しいを、なまらうまい、と言うしな」
義雄が言う。
「だから、今、方言云々を話している場合じゃない」
大樹が悶える。
恵ちゃんが冷めた目で、
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