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「おたーるのひかーり、蝦夷のゆーきー」
「こずえちゃん。何でもダジャレにしちゃダメだよ」
「はーい」
「小樽は僕の母の故郷なんだ」
「へえー。そうだったんですか」
「2-3度行ったことがある。運河だけじゃない。オシャレで住みやすそうな街だよね」
「はい。北海道にしては雪が少ないし、大都市札幌もすぐ近く。海も綺麗ですし、食べ物も美味しいです」
「うん。坂の街で美術館やオルゴール堂あり。ノスタルジックに包まれた素敵な街だよね」
「そうそう、函館、札幌と並んで、北海道三大夜景のひとつ。天狗山からの夜景もいいよね」
「正先輩。貧乏な割にあちらこちら知ってますね。天狗にならないでくださいよ」
「こずえちゃん。貧乏、だけはいつも余計だよ」
「誰なの? 貧乏人を三日間も日光へ連れ出したの。伊豆にも行ったでしょ?」
「はいはい」
「でも、昨日の日光は経費でタダだったんですよね?」
「正先輩の行く会社、よいしょある会社ですから」
「はいはい。由緒ある会社です」
「さて、トイレ休憩しようか」
「このサービスエリアはウサギの国があるらしいです。楽しみです!」
「ウサギの餌を買ってきました」
「ほら! みんな飢えてます」
「あのさ、僕たちも飢えてるんだけど……」
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