第4章

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第110話 「正せんぱーい。この会えない時間が、愛育てました」 隆、こずえちゃんたちが華厳の滝の観光を終え、喫茶店に迎えに来てくれた。 予想通り、こずえちゃんは忍者、そして貧乳の文字のプリントされたTシャツも買って来た。 もちろん。着てはいない。 「正先輩。私、貧乳ですが美乳なんです」 「うふっ」 こずえちゃんが色気ある目をしようとする。幼くて可愛い。 「興味あります?」 「だ・か・ら、僕は恵ちゃんしか見えないの。ごめんね」 「いや、恵先輩の貧乳と私の貧乳は訳が違います。同じ貧乳関係だけど」 「それを言うなら、親友関係でしょ」 「しかも、恵ちゃんは貧乳とは違うよ、こずえちゃんだって……」 「あらっ! 正先輩エッチですね、まっ昼間から」 「二人の女の子の胸比べです」 こずえちゃんは、フフフと微笑む。 「肝心の論文チェック終わりましたか?」 「だいたいね」 「午後の打ち合わせに遅れることを前提に、チェックした論文を皆んなに送っておいた」 「正先輩って、普通にすごいんですね」 「何が?」 「いわゆる、ただ勉強ができると言う上をいっています」 「創想力があるとでも言うのでしょうか、なんか普通に勉強できると言うのとは違ってます」     
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